感覚の鋭敏性(VAK)のワーク
「NLPの5つのテーマ」のひとつに「感覚の鋭敏性」があります。
この場合の感覚とは、外部の環境を発見し探る時に使う五感に関するものです。 NLPは「現在の状態」から「望ましい状態」になるために様々なテクニックを使いますが、感覚の鋭敏性は「現在の状態」と「望ましい状態」の情報を集めるのに役に立ちます。そして、感覚が鋭敏であるということは、周囲の状況に気づく能力が高いということです。
人間のコミュニケーションは「意識・言語的レベル」と「無意識・ノンバーバル非言語的レベル」で行われます。その双方の一致を目指すNLPにおいては、言語的だけではないノンバーバル非言語的でのメッセージを知ることが不可欠です。だから、ボディーランゲージといわれる人間全体のメッセージに神経を向け、情報を見逃さない必要があるわけです。
そのための第一歩として、外的な刺激に対して感覚の鋭敏性を高めるエクササイズがあります。五感を、視覚(VISUAL)・聴覚(AUDITORY)・触運動覚(KINESTHETIC)の3つの代表システムに分けてそれぞれ行います。
視覚(V)の鋭敏性は、服装の違いを当てるというような「見る」ことによって違いに気づくエクササイズですが、雑誌によくある「ウォーリーを探せ」とか、2枚の絵から間違いを見つけるゲームなら一人でも楽しく訓練できるでしょう。
聴覚(A)は、2つ以上の違った音を聴きわけるエクササイズです。手を叩く音のほかに、湯飲みとコップを叩いて音の違いを当ててもいいでしょう。足音で歩く人の機嫌がわかるとか、声優を聞き分けるということも聴覚の鋭敏性です。
触運動覚(K)は、視覚・聴覚を遮断して皮膚温度感覚だけで情報を得ます。手の甲をタッチするエクササイズのほかに、紙や布のような違った材質を触って分別する方法もあります。これらV・A・Kのエクササイズをグループで行う場合は、自分以外の人との感覚の違いや、何故わかったのかについても話し合ってみましょう。分別しやすくなったら徐々に差異を小さくしていきます。
自分と他者の感覚が外界の刺激に対してどのように反応し何が優位なのかを知ることは、コミュニケーションに対して有益だと実感することでしょう。 私達のまわりには、感覚を研ぎ澄まし仕事に活かしている人々が大勢います。
柔らかさやキメ・重さなど、手の感触を手がかりに豆腐作りをしている職人。鳴声で種類を当てる鳥類研究家。楽器の調律師や音楽のミキサー。全体を視覚的なバランスで調整するスタイリスト。また、香水の調香師やソムリエ・料理人にとっても感覚の鋭敏性はなくてはならないものです。
「髪型や化粧が変わった」「電話の向こうで話す人の声がいつもとは違ったトーンである」「握手をした相手の掌の感じが少し違う」などと気づくことは相手のノンバーバル非言語的な・そ・の・時・の状態を知る大きな手がかりとなるはずです。 日常的に自分以外の外的なものへ意識を向け、そこで起こっていることを注意深く観察することで「感覚の鋭敏性」は鍛えられていきます。
| 執筆/鯉江園子 |
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