NLP情報局 NLPトレーナー梅本和比己のブログ

2007/5/25 金曜日

NLP情報局/カテゴリー:NLP活用法, 対人関係

苦手意識の克服     

対人恐怖
対人恐怖は、一般に周囲の人が怖い、特に視線が怖いという社会恐怖から、自分が他人に受け入れられないのではないかという回避的な恐怖など、その恐怖にもいろいろなものがあります。
人見知りも同じような現象と言えますが、程度は大きく違います。人見知りの人は、大切な場面で、極度のストレスを感じながらもなんとか事態を乗り越えることができます。恐怖症の場合は、ほとんどの場合、乗り越えられないために重要なできごとでも、人前に出るのを極端にさけるか、ある種のパニックになったりします。
■ 1 ■ 対人恐怖とは、相手を不快にさせているのではないかと恐れることです
対人恐怖症に悩む多くの人たちは、自分をつまらない、価値のない人間だと思い込み、社会や人々とのかかわり合いを避けようとします。
相手の気分を悪くさせてしまうのではないかとか、ひどく迷惑をかけてしまうのではないかと悩むあまり、不安でしょうがなくなって人と接触できなくなるのです。
しかも、全く知らない人より、少しは知っている人と1対1で接する時に、その場から逃げてしまいたくなるようです。最近、大学キャンパスでもこのような対人恐怖に悩む学生が多くなっています。
大学の多くの先生方から、授業がまだ終わっていないのに教室から早々と抜け出して、すいている学生食堂の中で一人きりで昼食を済ませてしまい、他の学生が食事に来るときにはもう自分は食堂を出てしまう学生が、少なからず存在すると伺っています。
対人恐怖症に共通するのは、他人が怖いというより、自分が他人に嫌われてしまうのではないかとか、相手を不快にさせてしまうのではないかという恐れです。
■ 2 ■ 対人恐怖を治すには、いかに自分を受け入れるかが課題になります
対人恐怖の原因が自分の心の中にあるのであれば、自分の考え方や認知の仕方を変えることが、この恐怖から逃れる方法になります。
有名な精神科医フロイトは、対人恐怖症を病気として扱いましたが、日本の精神科医で森田療法の創始者である森田正馬(もりたまさたけ)先生は、対人恐怖も人の個性の一つであると考え、その個性を「当たり前」なのだと受けとめて、それにつき合いながら生きればいいとする治療法を開発しました。
リチャード・バンドラーが関わったある対人恐怖の男性も「会う人が自分に好意を持ってくれるとは思わない」というのが、恐怖の理由だったといっています。バンドラーの治し方は、ある人々が「自分に好意を持っている」と思い込ませるというものでした。
ある状況をそれとは異なった別の状況に切り替えるということで、しばしば、よい状況を手にいれることができます。もし、あなたの対人恐怖が、他人に嫌われているかもしれないというものでしたら、自分は好意を持たれているのだという気持ちに切り替えることができれば、あなたの対人恐怖もコントロールできるのです。
■ 3 ■ 変換の技法で、人見知り癖や対人恐怖をコントロールしよう
変換の技法は、脳に対してある方向づけを行うものです。
人間の脳は、知らず知らずのうちに不快なことは避けがちですし、楽しいことうれしいことには自然に向かっていく傾向があります。
最近、がんの早期発見に効果のある陽電子放射線断層撮影PETスキャンという最先端の検査が、日本でも行われるようになりました。この診断装置を使って、人が恐怖や不安状態にいる人の脳内を見ると、大脳皮質への血流が減少するそうです。その恐怖をおこすような同じ状況で恐怖のない人は、逆に大脳皮質への血流が増すそうです。(リチャード・レスタック、脳トレ、アスペクト、2005)
つまり、対人恐怖症の人は、他人の目の前にいるとすぐに、否定的な考えやイメージを膨らませ、脳の中にある変化を生じさせるのです。しかも、人に会わない時ですら、この否定的でマイナスのイメージを繰り返し反芻しているのです。このような恐怖から逃れるのに役立つのがNLPの「変換の技法」です。このスキルは、リチャード・バンドラーが、自分のセミナーの聴衆の目の前でよく行った方法で、否定的なイメージと肯定的でよいイメージを一瞬の内に変換する、入れ替えるというものです。私が、コミュニケーションの講習会を行っていた時に経験した、ある方の実例でこのスキルを説明してみたいと思います。
その方は、病院に勤めている看護師ですが、自分の患者さんに何かを詳しく説明しなくてはならない時になると、ひどく落ち着かなくなってしまい、それが嫌で対人恐怖に悩んでいました。
しかも、恐怖心を感じるといつのまにかしどろもどろになり、時にはどもってしまうため、ますます人と接するのを避けるようになっていました。初対面の人や、よく知っている人と話す時には、まったく普通に話ができるのです。そこで、もしある人と接するのが怖いと感じないでいられて、緊張せずどもってしまうこともなく、普通に楽しく話ができている状態をイメージしてもらいました。特に、自分の話しを喜んで聴いてくれている、好感を持ってくれていると実感できるようなイメージを用意してもらいました。
今ここで、この方の2つのイメージを特定しました。
一つは、少しだけ知っている人々の前に立って緊張している自分で、どもりながらの説明になってしまう直前の映像と相手が自分に好感を持ってくれているというよいイメージの2つです。
まず、きっかけとなる状況の映像を目の前に大きく明るくイメージします。
そして、そのイメージの画面の右下か左下の隅の方に、先ほどの対人恐怖に陥らずに済んだよいイメージを小さく、やや薄暗い状態で描いて、はめ込んでおきます。
ここまで準備ができたら、いよいよ変換を始めます。目の前の大きくて明るい映像を少しずつ暗くしながら小さくしていきます。
同時に、右下の小さくて薄暗い映像を大きく明るく変化させながら、まるで2つの像がどこかで入れ違ってしまうような感じですばやく瞬時に変換させます。できるだけ早く、一瞬のうちに入れ換えて下さい。
そして、入れ換えたら、画面を空白にします。
そして、また最初から同じ動作をします。その操作を数回やって見て下さい。「シュッ!」というようなかけ声を出すとよりうまくいくと思います。
変換がうまくいったかどうかを確認するために、最初に特定した「少しだけ知っている人々の前」に立って緊張している自分で、想像してみます。
何か感じが変わっているという気がすれば、効果があるはずです。

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